「時の蘇生・柿の木プロジェクト」20周年記念ワークショップ《かきまわす》
ワークショップタイトル|「時の蘇生・柿の木プロジェクト」20周年記念ワークショップ《かきまわす》
素材|柿の実でつくった炭、写真、ビニールシート(黒)、ガムテープ(黒)ほか。
日時|2014年11月1日[土] 午前の部=10:30〜12:30、午後の部=14:00〜16:00
会場|ハラミュージアムアーク(群馬)
対象|小学生以上
主催|ハラミュージアムアーク(群馬)
協力|「時の蘇生・柿の木プロジェクト」実行委員会、 関金AIR温泉(鳥取藝住祭2014)、NPO法人養生の郷
柿の実提供協力|O-KAKIプロジェクト、大垣市 大垣公園、大垣市立西部中学校、大垣市立多良小学校、高知県立美術館、東北生活文化大学高等学校
協賛|アドアート株式会社
撮影|加藤甫、宮島依子、ハラミュージアムアーク(※特記のない写真は加藤甫撮影によるもの)
企画|中島佑太
Special Thanks to 得田優、小椋尭、楠本博文、牛嶋直子、佐野家のみなさま、今香(順不同、敬称略)
また、このプロジェクトの制作にあたり、炭焼きの御指導を頂いた山城麻義氏が10月28日に永眠されました。この作品を山城氏に捧げるとともに、ご冥福をお祈りし、これからの平和を願います。
「時の蘇生・柿の木プロジェクト」の20周年を記念したワークショップ《かきまわす》は、『平和と時間』をテーマに、戦後の69年間とこれからの時間に思いを馳せるワークショップです。敗戦から経過した69年という時間(過去)と、これから私たちが過ごす時間(未来)を、『影』をモチーフに身体と写真をつかって表現しました。 まず、炭にした被爆柿の木二世の柿の実を砕き、乳鉢ですりつぶして墨汁をつくります。次に、黒い衣装に身を包み、植樹された被爆柿の木二世の木の周りをぐるぐると回りながら、つくった墨汁をつかってもう一度柿の実の姿を描きます。そして、黒い衣装をまとい、柿の木の周りを回る参加者の様子を長時間露光撮影し、写真作品をつくるプログラムです。 戦後69年に由来し、撮影時間は69秒に設定しました。参加者は、69秒かけて柿の木の周りを回る間に、柿の実の姿をその実でつくった墨汁をつかって描き、再現します。また、半時計周りに回ることで時間の逆行を表しながら、身体は前に向かって進んでいます。壊した柿をもう一度描いている姿と69年という時間を巻き戻すイメージで歩いている姿、69秒の間に行われたその現在進行形の全てを長時間露光によってフィルムに定着します。さらに、黒い衣装に身を包むことで、柿の木の影に扮すると同時に、戦時中行われた検閲・黒塗り、または光が外に漏れないように電球を覆い隠して生活していたことなどを連想します。 しかし、映し出された像の中には、参加者たちの姿はなく、指示によって着せられた衣装の黒い色の残像だけが、影のように木の周りに写りこんでいます。そこで起こっている事実を記録した写真であるにも関わらず、そこにはなかった風景が、まるでそこにあったかのように映し出されます。柿の木の周りで絵を描いたという記憶と、木の周りに黒い残像=影が写る記録を通じて、自分のイメージしたもの(コントロールしようとしたもの)と、できあがったもの(コントロールできなかったもの)の間に差異を生み出し、記録/歴史に対しても疑問を投げかけます。 「時の蘇生・柿の木プロジェクト」についてはこちらのウェブサイトをご覧下さい。
http://kakitreeproject.com/ 
Workshop for 20th Anniversary of Kaki Tree Project
Title|Workshop for 20th Anniversary of Kaki Tree Project
Venue|Hara Museum Arc, Gunma
Date|November 1, 2014
Organize|Hara Museum Arc
Photo|KATO Hajime, Hara Museum Arc
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