年長さんたちと一緒に、バスにのって、電車にのって、またバスにのって、やっと着いた!と思ったらまたあるいて…。ちょっとだけ特別感のあるおさんぽにいってきました。
目的地をめざす途中にも、ススキ(?)を見つけてあそんだり、くっつき虫をつけあってあそんだり…。
ようやくたどり着いたのはハラミュージアムアーク。今日は美術館ツアーでしたー!
美術館の学芸員さんにお話を聞いたり、作品を鑑賞したり、広い芝生の庭で走り回ったりして過ごしました。
鑑賞の様子は、一部作品が写り込んでいるためここにはアップしませんが、普段の生活にはない現代美術の作品をたくさん見てきました。美術作品の鑑賞っていろんなルールやマナーがあって、アーティストの僕でも正直かたくるしいと感じてしまうことがあります。でも作品は自分達だけがみるものではなくて、今日たまたま一緒にいあわせた他のお客さんもいたり、明日も明後日も、来週も再来週も、来年も再来年も、10年ごも100年後も、その作品を見たいと思う人がいて、その人たちが今日の僕たちと同じように作品を見て豊かな気持ちになる権利があって、そのためにいろんなルールやマナーを守らなければいけない、ということも、美術鑑賞をする上で大事なこと。ちょっとかたくるしいこともあるけれど、そういう場所が世の中にあって、幼稚園と同じようにどこでも過ごせるわけではないのも知ってほしいことでもあります。
美術館に行く目的って、主には美術作品をみることなんだけど、美術館でステキなのは作品だけではありません。作品が飾られている建物をみるだけでもとてもワクワクするほどかっこいいし、美術館のある場所も、そこにあるいろんなものや風景も含めて豊かな気持ちを感じられます。子どもたちを美術館に連れていく時には、せっかくなので美術作品をたくさん見てほしいんだけど、子どもたちからしたらそこにある全てが新しく見えているかもしれない。そこにある何と対話をするかどうかは、僕ら大人が決めることではありません。
こんな風に地面の質感だって、お家や幼稚園にはない、まったく未知のものかもしれない。
地面のボコボコだって、友達も巻き込みながら発見し、鑑賞し、対話することができる。むしろ鑑賞しなさいって言われて見る美術作品って、深い対話をしろって言われてもむずかしい。しかも一列に並ばなきゃいけなかったり、大人と手を繋がなきゃいけなかったりする状況だとなおさらむずかしくなるのではないかと思う。一人一人感じることや答えが違ってもいい、という美術鑑賞のメッセージとは矛盾を感じるところもある。
そういったジレンマを抱えながらも、ならこうやって幼稚園のスタイルに理解を寄せていただき、多少わんぱくで奔放な子どもたちに寛容になってくださるハラミュージアムアークさんにはとても感謝しています。どれだけヒヤヒヤしていらっしゃることかと思いつつ、こうして敷地内で子どもたちそれぞれが主体的に過ごさせてもらえて、豊かな気持ちを感じて帰ってくることができました。
帰ってきた子どもたちからは、「また家族で行きたい。」「感想をグループで話し合いたい。」といろんな声が上がっています。もう卒業してしまって、幼稚園にいられる時間はわずかですが、また一緒に美術館に行きたいなー!
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