2016年から継続している表現の森 協同としてのアート。僕は、5歳まで育った公営の南橘団地とのプロジェクトを行なっている。2016年度は南橘団地内にある集会室で、子ども向けのワークショップを2ヶ月に1度ほどのペースで行なってきた。2017年度は諸事情により集会室のワークショップを一旦ストップし、10月から南橘団地の子どもたちが通う近隣の小学校に、アーティスト・イン・スクールという形で通い、交流を深めている。
2017年1月16日に、南橘町第二集会室で南橘団地の高齢者に向けたワークショップを依頼され、実施してきた。この依頼は2016年度中に連絡があり、12月頃まで本当にあるのか?と思うほどにこちらの係をされている方とお会いする機会がなくなってしまっていた。そこでこちらから再度先方にご連絡をし、年末にアーツ前橋で打ち合わせを設けることができ、実施に至った。高齢者向けのワークショップは、正直あまり経験がない。思い返してみれば、宮城県塩釜市の仮設住宅で行なった『みなと、みなと」という合唱曲づくりのワークショップ以来かもしれない。
※このワークショップでつくった合唱曲はクラシオというウェブサイトに視聴用音源と楽譜がアップされているので、詳しくはこちらのページをご覧ください。http://kurashio.jp/fukkou/minato_minato
今回のワークショップは、南橘町に住む70代以上の方々およそ30名に、せっかくなのでワークショップだけではなく、アート作品の鑑賞がてら、スライドをいくつか見ていただいた。対話型鑑賞風にアーティストトーク、アーティストトークは横文字なので、講話と言った感じで、よく分からないことに触れてもらい、そんな雲をつかむような話を、文字通り実際にやってみようという内容にした。
すると思いの外反応が良く、時間が余らないようにとゆっくりやっていたのが、時間が少し押してしまうほどだった。アートが認知症予防になったかどうかは分からないけれど、普段とは少し違った視点では楽しんでいただけたんじゃないかと思っている。
終わりの時間が、小学生の下校の時間で、ちょうど何人かの子達に会うことができた。僕はもう団地には住んでないけれど、「おかえりー!」と言えるこの雰囲気が心地よかった。
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